【R+】「中国報道の「裏」を読め!」を読んで

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前エントリーに続き、レビュープラスさんとクーリエ・ジャポン主催の2冊同時開催中のクーリエ本レビューコンテスト、2冊目は中国の本です。

中国報道の「裏」を読め! (COURRiER BOOKS)

中国報道の「裏」を読め! (COURRiER BOOKS)

  • 作者: 富坂 聰
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/05
  • メディア: 単行本



インドも興味深い国ですが、より私にとって身近に感じる国は、こちらの中国の方です。仕事の関係でオリンピックが始まる前の2006-2007年にかけて、10回程北京に渡航し、オリンピックの準備にひた走る北京のその時を体感することができました。
中国と日本が大きく異なるところは、良くも悪くも中国共産党の存在でしょう。私が中国に行っていたときに、天安門の毛沢東の肖像画が夜中にいたずらをされた(ボヤ騒ぎか何か)と、日本のインターネットニュースから私は見知ったのですが、中国では翌日、それに関する報道が全くないわけです。駐在員にこのことを尋ねたら、「それは毛沢東の肖像画がいたずらされたなんて報道したら、国家は隙があることを知らしめるようなものだから、夜中にこっそり直して、何もなかったかのようにするものなんだよ、中国は」といわれ、ショックを受けました。確かに、選挙もなく、国家に関する人は任命で決まる国は、日本や他の先進諸国のように、民主主義で投票で公平に決まる国とは違う。頭ではわかっていても、情報が操作されて、報道されないこともたくさんある、他国との報道の差が国民の意識も異なることに繋がっていくのだろう、とうっすら感じたのでした。この小さな差がこの本で取り上げる中国報道の「裏」なのでしょう。
この本より、中国共産党とメディアの関係は、昔ほどがんじがらめではない、ということを感じました。逆に共産党の保護が薄くなった分、各メディアは自立を求められ、メディア同士の競争が始まっているのは、日本の現象と似てきていると思います。そのエキスパートした事例が日本でも有名になった「段ボール肉まん」の事件です。面白い記事を出したいが上にやらせとなってしまったわけで、党も誤報に対し、取り締まりを行ったが、取り締まりがゆるくなると、また誤報が増えだす、その繰り返しのようです。
中国は脅威だ、とビジネスの局面ではよく聴く話です。資源もあり、国土も広く、人口も多い。中国はコピー品が反乱する国、というイメージですが、そのコピーを他国が成功したケースを模倣してのコピーであれば、失敗の部分を省略することができるので、合理的に成功することができ、実際携帯回線は、他国よりも効率的にインフラを整えることができたようです。この点は先進国を見て追従する中国の強みでしょう。
しかし本からは、どちらかというと、中国の持つ負の部分~汚職、不正、インターネットでの個人攻撃である「人肉検索」など~を多く感じました。不正を悪と感じるか否か、個々のモラルが問われるのが今後の中国だと感じます。悪もバレなければ良い、という風潮が払拭できないのであれば、経済成長はしても、果たして真の大国になれるのか?
中国は将来的に今の一人っ子政策でごっそり人口が減り、日本のように少子高齢化になることで、例えばあと30年経ったら、また全然違う国の状態になると予想します。得意のコピーで、日本の少子高齢化のケース事例を参考にしながら、中国は問題を回避するのか、また、全然違う道を歩むのか。
小国日本の隣でめきめきと変化を続ける中国は、今後も目を離せません。

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