【R+】グーグルのグリーン戦略<著・新井宏征>

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レビュープラス
さんより本を献本して頂きました。

ITでは常に話題性のあるGoogleが次世代環境とエネルギーを大々的に謳うイメージが私にはあまりなく、どうして環境に気にするようになったのだろう?という疑問がありました。読む前に目次に目を通してみると、以下のようになっています。

プロローグ:今グーグルのオフィシャルブログで起こっていること
第1章:世界に広がる環境・エネルギー問題
第2章:グーグルのクリーンエネルギー革命の促進
第3章:グーグルの「クリーンエネルギー2030」の提案
第4章:エネルギー効率の向上で「炭素の足跡」を削減するグーグル
第5章:データーセンターで効率的なコンピュータ利用を目指すグーグル
第6章:CO2削減を目指すグーグルのクリーン社員プログラム
第7章:グリーンITの本当の役割
第8章:世界の電力事情とスマートグリッドの動向
エピローグ:世界がグリーンになるために

プロローグでは2009年のコペンハーゲンCOP15~気候変動枠組条約第15回締約国会議でのグーグルのGoogle Earthなどでのサポートの状況が触れられています。ただ、これも詠むと「COP15って何だ?」という疑問が生まれました。第1章でこのCOPなど世界レベルでの環境の動き、各国の対応が述べられているので、世界の環境のおかれている状況を第1章で把握するとよいでしょう。

第2章でのクリーンエネルギー革命の促進として、グーグルの太陽光パネル設置やプラグインハイブリットカーについて述べられています。プラグインハイブリッドカーはなじみがなかったので調べてみたところ、プリウスが通常のハイブリッドカーに加え、本体価格500万円ぐらいで家庭用電源からプラグで充電できる車を開発・販売しているようです。家庭用電源で充電しているので、本体の価格さえ払えれば便利そうに見えますが、長距離を運転できない(200kmぐらいが限界のよう)のがデメリットですが、グーグルはいち早く電気自動車を取り入れ本社内で活用し、データを取っているようです。

第3章では2030年までにどれだけ炭素燃料の依存率を減らせるか、という目標に向かい、グーグルが世界に向けて提案している内容です。これはどちらかというとグーグル社内の取り組みというよりは、世界に向けて電力、自動車、経済、雇用、CO2削減に関してこうすればいい的な提案です。

実際読んでみての感想ですが、第3章ぐらいまでは、環境にとても詳しい人でなければ、雲をつかむような内容が結構多い気がしました。環境の状況はなんとなくわかっているけど、詳しくはわからない私にはちょっと読みづらかった部分もあります。

そして冒頭の私の疑問「どうしてGoogleが環境に挑戦する」は第4章、第5章あたりから、時々文中に以下のような言い回しが出てきて、なんとなくGoogleの考えが理解できるようになりました。

第4章冒頭
グーグルのビジネスは、インターネットを動かしているプラットフォームを強力なものにすることです。グーグルには何億ものユーザーがいるため、Googleのツールやサービスを動かし続けるためには、大規模なコンピュータのインフラ設備が必要になります。そして、それは大量の電力を必要とします。それだけの電力を発電するためにはエネルギーが必要になるため、ビジネスが成長するにつれて、地球の機構に与える影響を最小にしたいとグーグルは考えているのです。

第5章冒頭
高速で、革新的な製品をユーザーに提供するためには、膨大なコンピュータ能力が必要になります。データセンターは、大量のコンピュータを抱えている巨大な施設ですが、これはグーグルのエネルギー消費の大部分を占めるものです。グーグルでは、エネルギー利用を重要なことだと認識し、設立当初より、可能な限りエネルギー消費の少ないシステムを設計することに注力してきました。

ですので、私のように、「どうしてGoogleは次世代環境エネルギーに興味を持つようになったのだろう」と疑問を感じた人は、第4章から読み始めると、すんなり内容がわかりやすいかもしれません。

そもそものきっかけは、サーバーをたくさん抱えるgoogle自体が、電力を他の企業よりも大量に使う会社であり、一歩間違えると自分たちが環境破壊を引き起こしうる存在だ、と早い段階から認識していたのではないかと思います。環境問題を引き起こすと、その会社というものはイメージががた落ちになるのは、過去の工業公害を見ていればおのずとわかりますが、正直人間が死ぬとか、そういうレベルの公害でないと企業は「ちょっとぐらいはいいだろう」の気持ちで行動までは移せないのではないかと思います。特に電化製品によるCO2排出はじわじわと地球の温度上昇を引き起こし、地球を蝕んでいきます。やっとここ10年ぐらいで世界レベルでその問題を深刻化し、今後30年、50年のスパンでCO2排出量を減らす動きをGoogleも追従するだけでなく、提案・リードしていくのはさすが、新しいことを作り出す会社のやることだ、と読みながら頼もしく思いました。

実際グーグルのデータセンターの電力使用量は典型的データセンターの約半分であり、どうして効率的なサーバーになっているのか、第5章を読むとわかります。マザーボードの電圧レギュレータ回路を最適化し、電力効率がいいマザーボードを使っているのだそうです(この辺、電気エンジニアとしては中身が大変気になるところです)。また、サーバーがーあるデータセンター自体も蒸発冷却を利用した効率な冷却塔、再生水の使用、サーバーのリサイクルなどです。

また、やはりいくらハード面を環境によくしても、社員の意識が環境にむいていないと環境問題への取り組みは継続的にはならないものだと思いますが、グーグルは社員に対しても環境へのモチベーションを上げる取り組みをしており、第6章に述べられています。車をなるべく使わないように、会社がキャンパス内に自転車を設置し、シャトルバスもバイオ燃料。カーシェアリングや自家動力通勤者へのポイント制度・・・自転車・徒歩で通勤してくる人はわかりますが、ホッピング・一輪車で通勤してくる人にもポイントを与えると書いておりましたが、一輪車通勤の人なんているのでしょうかね(笑)

個人的に注目したいのは電力消費をITの力でユーザーが監視しやすくようにするスマートメーターの実現です。現在自宅の電力量は毎月の電気料金ぐらいでしか把握し切れていないのが現状かと思います。どこでどれだけ電気が使用されているか、簡単にわかる仕組みがわかれば、待機電力を減らすこともできると思います。個人個人が少しずつでも電気を節約しよう、と動けば、それが世界レベルになると大きな効果が見出せると思います。

Googleの次世代エネルギーへの提案が今度、実際どう世界に影響力があるか、新しいアプリや検索の高度さだけではなく、環境に対しても今後のGoogleの動きには注目していきたいと思いました。

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