【R+】フォーリン・アフェアーズ・リポート2010年5月10日発売号




フォーリン・アフェアーズ・リポート2010年5月10日発売号
フォーリン・アフェアーズ・リポート2010年5月10日発売号 フォーリン・アフェアーズ・ジャパン
フォーリン・アフェアーズ・ジャパン 2010-05-10
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レビュープラスさんに今回も献本していただきました。いつもありがとうございます。
今回の冒頭特集は「アジアの大学は世界のトップを目指す」「グローバル化する大学」ということで、大学のことが取り上げられています。その中でも特に「アジアの大学は世界のトップを目指す」に一番興味を持ちました。
ここでいうアジアの大学ということは日本を含め中国、韓国、インド、香港、シンガポールなどをさしていますが、レポートで数多く取り合えげられていたのは、中国の大学状況です。アジアでは日本と韓国が急速に高等教育システムを拡大させ、中国とインドが大きく出遅れていました。しかし、中国は江沢民が1990年代に高等教育拡大の指針を出し、現在と10年前までは、教育関連予算を約10倍近くに増やしたそうです。そのため1997年には100万人だった大学生が2007年には550万人と急増し、これは国レベルとしては世界最大規模に達しているとのこと。
中国の大学の過去10年間はこの大学生の増加率を見てわかるように、大学の就学率をあげることを念頭においていたようですが、これからは、研究レベルを世界レベルに引き上げることを次の段階としてさまざまな取り組みがなされています。まず、世界レベルの大学にするには、世界最高レベルの教授陣を集める=それ相応の待遇を保障し、十分な研究施設を整えるため、中国政府は国のトップレベルの9つの大学に集中的に投資をしている。事実、いったんは外国にでてしまった優秀な中国人研究者を中国に戻すことに成功しつつあるとのこと。
ここまで読むと、やっと中国も日本や韓国の大学のレベルに追いついてきたのか、と思ったが、この先がもしかすると、今後、日本、韓国を逆転する可能性があるのでは、と考えました。
中国も日本、韓国のように暗記型の勉強が主体です。しかし、中国は今後成長していくには専門性を超えた知識と、クリティカルシンキングが必要と考え、受身の学習から積極的なディスカッション主体の講義へと変化させつつあること。また、カリキュラムも学部を入学時に決め、さらに専門を絞っていくやりかたではなく、最初の2年は60以上ある教養コースを学べ、その後専攻を決める、というカリキュラムを中国のトップ校である北京大学で実験プログラムとして始めています。
この中国の動きは、大学がとにかく多く、大学全入時代と言われる日本もうかうかしてはいられない、という感じがしました。日本のように、入るのが難しく、出るのが割かし簡単な大学カリキュラムでは、大学の学習の本質が向上するとは考えられません。また、世界と戦うためには、受身でシャイな日本のスタイルは太刀打ちできなくなるかもしれません。
しかし、中国の弱みとなりえる点として、国家が共産主義国家ということ、とレポートではあげられています。言論や思想があまり関係ない自然科学では中国はトップを目指せるかもしれないが、政治や人文科学では中国共産党が思想統制をするようであれば、総合的にはトップになることは不可能だ、とソビエトの冷戦期の例を挙げているのが面白い観点でした。
このフォーリンアフェアーズ リポートはアメリカの研究雑誌なので、アメリカの視点で最後は「アジアの教育の質が上がれば、世界レベルで問題解決の助けとなる」と〆ていますが、アジアの一国の立場で言わせてもらうと、アジアの中で遅れをとってはいけないな、と逆に中国が脅威に感じてなりませんでした。

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