【R+】バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある

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バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある
バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある アダム・ペネンバーグ 中山 宥
講談社 2010-09-25
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おすすめ平均 star
star正直むずかしい・・・
starIT系フリービジネスの創業ドラマがおもしろい
star現在は兆足で伝播する。
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レビュープラスさんより献本していただきました。久々の本レビューです。
バイラル・ループのViralとはVirusから来ている語であり、「ウイルス性の」という意味です。ウイルスに感染し、伝搬していくように、爆発的にヒットし、好循環になることを「バイラル・ループ」とこの本では定義しています。
そんなバイラル・ループの事例として、特に近年のデジタル・ビジネスにおいて、どうバイラル・ループになって行ったかがこの本では取り上げられています。この本はアメリカで出版された英語本の翻訳なのですが、日本人でも十分なじみのある、次のような会社の話なので、日本人が読んでも面白い内容でした。
・一家に一つはあるであろう「タッパーウェア」
・ブラウザの「ネットスケープ」
・フリーメールの先駆け「ホットメール」
・インターネットオークション「ebay」
・インターネット決済の「PayPal」
タッパーウェア、こと、タッパーはIT化以前の産物ですが、これは、インターネットが存在する前にバイラル・ループとなった事例です。タッパーがどうやってヒット商品になったのか?販売網や広告を強化したのではなく、タッパー販売員がホームパーティを主催して、知人を呼び、実演販売から知人からの口コミで売り上げを伸ばしたそうです。ホームパーティ好きなアメリカならではの成功だと思いました。
ネットスケープ、ホットメール、ebay、PayPalの事例はどれもインターネットを利用したシステムという点で共通点があります。また、これら以外にも、人の顔写真を10点評価できるサイトhot or notやブラウザのモザイクといった、アメリカでヒットした事例も挙げられています。ビジネスが拡張し、バイラルループの波に乗る、その経過を知るもの興味深いですし、この本の根本となる部分かと思います。数々の成功したバイラルループビジネスを見て、私が思ったことは以下の事です。
・とにかく、利用者を増やすのが先。
 →とにかくどうやれば、ユーザーが増えるか、ということをまず考える。ホットメールはメールの最後に「ホットメールで無料メールをゲットしよう」という一文をつけただけで、爆発的にユーザーが広まった。ネットスケープもホットメールもユーザーには無料なので、利用者からお金を取るというビジネスモデルではない。お金の回収はあとから付いてくる。
・バイラルループでユーザーを増やした後の、システムの維持
 →第7章のバイラル成長の罠で書かれていますが、急拡大するビジネスに運営者もついて行く必要があり、ある意味、バイラルループに乗せるよりも、急拡大するビジネスの管理の方が難しさを感じました。アクセス数増加によるサーバー増強、ハッキングへの対策など、策が打てなければ、バイラルループも一挙に破滅に向かってしまいます。自分としても、せっかく使っていてもいつもサーバーエラーだと、いい加減嫌になって、使うのをやめてしまうでしょうし。
・バイラルループに乗ったビジネスがうまく行けば、売却
 →日本でも最近こそ企業買収は珍しくなくなりましたが、起業の先には、自社を売却して、巨額の富をつかむのは、とてもアメリカらしい。自分の会社で、利益も上げているのなら、手放すのが惜しいかも、と私なら思ってしまいます。一番いい時を狙って、売り払い、一線から退く。もしくはまた別のビジネスを考えて、もう一儲けする。会社にしがみつくだけでなく、売るというのも選択の一つであり、高く売れる会社を目指して、ユーザー数を増やし、サービスの市場価値を上げるのも目指すべき会社の目的の一つと気付かされました。
バイラルループの例で、面白かったのがebayとpaypalの関係。双方ともバイラルループの企業ですが、paypalはインターネットオークションで円滑な決済方法が存在しなかった中(クレジットカードは売り手側にて申請→許可に時間がかかるのに加え、番号盗難のリスクもあり現実的ではなかった)、ebayでそのユーザー数を急激に伸ばしました。しかし、これをebay自体が、paypalがebayに寄生し、利益を吸い上げると危惧し、よく思っていませんでした。ebayは既に買収した別のオンライン決済会社をデフォルトの設定としたり、あの手この手でpaypalをebayから排除しようとしましたが、時既に遅し。逆にebayのユーザーからクレームが来て、paypalが更にユーザー数を伸ばしたのでした。
最終的にpaypalは身売りをebayに打診するのですが、初回の交渉は、強気なebayが10億ドルというpaypalの表示額に応じなかったため決裂。よって、paypalは上場したところ、更にpaypalの時価総額は上昇し12億ドルになり再度ebayに身売り交渉し、結局15億ドルでebayに買収されたのでした。ebayは高い授業料を払ったことになりますが、それでも現在は買収額の2倍以上の売上を弾きだす、ebayでも利益の事業の柱になったことを考えると、良い買い物だったのでしょう。
全体的にテンポよく、それぞれの会社について簡潔に説明されているので、すいすいと読みやすかったです。1社を詳しく書いた本もありますが、現在利用するのが当たり前になってきたバイラルループ企業がどうできたか、短時間で知るには必須の1冊でしょう。
バイラルループ特設ページはこちら
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