旅行日:2013/8/2
血の上の救世主教会を見学した後、サンクトペテルブルクにもやっと青空がでてきた。天気がよいのなら、夏の離宮であるペテルゴフに行くことにした。噴水と庭園が有名な場所なので、天気のいい時に行きたかったのだ。
ペテルゴフにはエルミタージュの裏から水中翼船に乗っていくのが楽。歩き方には400ルーブルってかいてたけど、650ルーブルだった。片道2000円弱か、ロシアの物価は高い。。
3時過ぎに行ったところ、ちょうど3時半に出る船があったので、乗ることに。テーブルもあって結構立派な船だった。
3時半乗船、4時10分ペテルゴフ着。乗船時間は40分。船を降りるとペテルゴフの入場料450p(1350円)を払って入場。入ってすぐ左手にフェリーのチケット売り場があり、マリインスキーのオペラが19時からで、そんなに時間がないため、5時半の船のチケットをチケットも買っておいた(ペトロザヴォーツクの教訓)。ペテルゴフに着いたらビーチがあり、遊んでいる親子連れがおおかった。つかの間の夏だしね。
大宮殿も見学するにはお金がかかる。大宮殿550p(1650円)。サンクトペテルブルクはホント入場料がどこも高すぎ。結局ペテルゴフに来るにはペテルゴフ450p、大宮殿550p、船往復1300p、合計2300pって6900円なり。高い!高いのに内部は撮影禁止。豪華絢爛だった。
さて、5時半の戻りの船は時間がないが、一応大宮殿裏側の庭も見学。このあたりからまた雲が出てきて、雨がぽつぽつと・・・・。
大宮殿の裏の庭を見ていたら、出口のようなものしかなく、出てしまったら、ペテルゴフの中に戻れなくなってしまった!フェリーはこのペテルゴフの中を通って戻らないといけない、という何とも融通の利かないロシアの方式。出てしまってだが船に乗りたいので戻りたいというと、最初はダメ!とロシア人の怖いおばちゃんに言われたが、フェリーのチケットがある!と出すとしぶしぶ通してくれた。危なかった。
さて、もう5時15分くらいなので、急いでフェリー乗り場にもどる。庭園もきれいだったが、もう雨が降ってきた。
そして、最後のフェリーまでの直線、これでもかー、というくらい、ぐしょぐしょになるくらい、大雨に降られた。傘なしの私、かろうじてゴアテックスのウィインドブレーカーを着ていたが、全身水浸し。加えて一眼レフのカメラのAFが効かなくなってしまった。船までは意外と遠くて、ダッシュで何とか乗船、間に合った。行くときとは違う船会社の船で、同じ値段なのに、もっと庶民的な船だった。
サンクトペテルブルクに着くと青空!ペテルゴフだけ大雨だったのか!?!自分だけ全身濡れていてなんだか変な感じがした。
ゆっくりしている暇もなく、ホステルに戻って着替えないと!!!
ホステルに着替えて気持ちを切り替えマリインスキー劇場へ。ホステルから劇場は歩くと20分ぐらい。マリインスキーは近くにメトロが通っていなく、行くのが少し不便だ。歩いていくと遅刻しそうだったので、ホステルから自転車を借りていこうとしたら、デポジットで現金2万円ぐらいいるというし(そんなにルーブル現金持っていない)、タクシーは来るのに30分かかるというし(やっぱりロシアかここは)、仕方がないので歩いて向かうことにした。そして歩いていたら流しのタクシーが!捕まえてマリインスキーまで行ってー!と到着したのは開演5分前!マリインスキー1劇場(旧劇場)はミント色の素敵な建物。
マリインスキーのチケットはWebsiteから購入可能。英語のページもあってロシア語と格闘しなくていいのは便利なのだが、私の時はどういうわけか、なかなかクレジットカードが通らなくて、何枚もカードを試してやっと決済ができた。E-ticketがでるので、それを印刷して持っていくと楽。ロシアの例からすると現地にいって購入や引き取りは時間がかかることが予想できるので、この方法が一番いいと思う。
私が買ったのは2階のボックス席の1列目。Belle-etage Right side という席で1,920ルーブル(5,760円)。やっぱりオペラは安いなぁ。しかしこれでも外国人価格で、ロシア人は更に半額ぐらのはず。日本でオペラを見ると最低1万円、高いと3万4万するので、もしバレエ、オーケストラ、いろいろ見たいものがあって迷ったら、欧州でみるオペラが一番、日本価格との差が大きなもので、見る価値があると思う。
演目はフィガロの結婚で定番ものなので、人の入りも結構多かった。
幕間。ロシアらしく、軽食にバケットにサーモンが乗ったもの。こりゃいいね。
休憩時間にホールの見学。いちいちすごい建物とシャンデリア。この感覚で毎日素晴らしいものを見てしまうと、殺風景な建物はつまらなく感じてしまうだろう。ロシア人はかなり目が肥えていそう。
マリインスキー1のボックス席は隣同士の壁がほぼなく、部屋の雰囲気はないが、入口はボックスごとに異なる。3列構成だが、値段は前列のほうが高い。しかしオペラはけちってボックス席の奥になるとホント見えない。上の方でもいいので、オペラのボックス席は絶対前列チケットがいいと思う。
フィガロの結婚はアルマヴィーヴァ伯爵の召使フィガロと、伯爵夫人の小間使いスザンナとの結婚を巡る騒動を描いた喜劇。この二人が結婚しようとするのに、伯爵が邪魔をして、という風刺的どんちゃん騒ぎで、オペラとしては軽いノリで楽しい内容だ。スザンナ、伯爵、伯爵夫人、どのソリストもオケに負けない音量で、聴かせるところも歌唱力抜群で満遍なく良かった。ちなみに、字幕はあるが、もちろんロシア語なので意味不明。オペラ自体はイタリア語の演目。
3時間半のオペラの長丁場を終えたのは夜の10時半だったが、外はまだ東京の夕方のようで、さすが白夜の街の夏だなと感じた。
翌日はは隣に今年の5月にできたばかりのマリインスキー新劇場(マリインスキー2)で別のオペラを見る予定にしていた。今回、オペラとバレエにするか、新劇場と旧劇場の両方を体験するかで結局後者をとった。
オペラの後はもう少し街をぶらぶら。昼間にみた血の上の救世主教会の夜景を撮影しに来たり。夜の運河との対比がやっぱりきれい。
サンクトペテルブルクはモスクワよりも更に緯度が高いので、夜の12時になってやっと真っ暗になった。短い夏を楽しみたいのか、サンクトペテルブルクのネフスキー大通りのあたりはテラス席が多く、夜遅くまで店が開いていた。オペラの前はバタバタで食事ができなかったので、カフェで人参スープとビーツのサラダをディナーとして食べた。
この日は遅く、ホステル帰宿は1時頃。1泊分着くのが遅くなったが、何とか1日でリカバリーして予定通りにオペラまで行けてよかった。