Day6:ヨーロッパの秘境・コーカサス山脈に佇む絶景のウシュグリ村

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旅行日:2014/10/8

メスティア2日目の朝。雲のない青空だが、10月ともなると朝は冷え込み息は白い。朝もやと民家の煙突から出る煙でうっすらと白くベールがかかっているような朝景色だ。
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山の中腹に建つ復讐の塔は朝日が当たっている。山をバックに撮影するなら朝がよさそう。
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ナジの家から出て散歩してたら未知との遭遇を果たしたw 犬じゃないな、イノシシ?
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何気ない一コマだけれど、ここに住む人はいつもこの山を見て生きているんだな、と変わらない生活を営む人々を思ってしまった。東京の朝とは大違いの自然に囲まれた環境だ。
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青い空と復讐の塔がたくさん。一番左がナジの家。
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散歩で少し町の山の方に行ってみる。
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少し中腹で振り返ると逆側の山の景色が見渡せた。
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復讐の塔は中に入ってみたかったけどチャンスがなかったのは残念。
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さて、この日はウシュグリ村に行きたく、ナジに行き方を聞いてみると、インフォメーションのあたりに朝行くとシェアしていけるのでは、ということだった。相場は35ラリらしい(2100円)。とりあえず8時半頃にナジの家を出て、8時45分くらいからインフォメーションのところで待ってみることにした。10月の上旬はシーズンとしては真夏のようなピークシーズンではないため、人が集まるかどうかが心配なのだ。

待っていたら小学校に通うメスティアの子供たちに遭遇。しかし観光客はこの時期はヨーロッパ人ばかりだからか全然朝は旅行者の人通りがない。欧米人はえてして朝は遅い人たちだから・・・。
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試しにウシュグリ村までいくらなの?とデリカの運転手に聞いたら、200ラリとのことだった。200って12000円でしょ。一人だとさすがに高い。ちなみにメスティアでの旅行関係の三菱デリカの保有率は異様。むちゃくちゃこの車、見るのだ。
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少し逆光だけど、ここに停まっているのもほとんどが三菱デリカでウシュグリ村行きもデリカの運行が多い。たくさん乗れるバンで4WDだというのが人気の秘密らしく、ほとんどが日本の車庫証明や日本語のステッカーが残ったまま運ばれてきた中古車だった。日本車の人気恐るべし。
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結局旅人は待てども現れず1時間ぐらいボーっとしていたら、フランス人の50代くらいの夫婦が現れ、彼らもウシュグリ村に向かうという。このフランス人夫婦は人類学系の研究者でなんとロシア語がペラペラ。トビリシでカンファレンスがあるついでにメスティアとウシュグリを訪れているのだそうだ。フランス人夫婦がロシア語で運転手と交渉したところ、このランクルが150ラリ(9000円)で行ってくれると!3人だと一人50ラリで3000円なら、相場より少し高めであっても悪くない。待っているときに近くのホテルに滞在している欧米人が2人ほど来て彼らも乗りたいといっていたのだが、戻って全然現れる気配がないため、夫婦が「もう置いていきましょう」と結局3人で出発することになった。8:45から待って出発は10時。待ち時間は長かったが、パートナーがうまく見つかってよかった。
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メスティアからウシュグリまではたかだか45キロの距離なのだが、ほぼオフロードの道のため、車は4WDが必須。ランクルかデリカでないと無理そうだった。ズグジジからメスティアまではレンタカーのセダン車でもOKの道だったが、ウシュグリはセダンで行くのは自殺行為。もしレンタカーで来たとしてもメスティアに車を置いて、4WDをチャーターするのが安全だと思われる。
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川を渡り、メスティアの隣の村などを車窓から見ながらドライブ。
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村にもいろいろあって、草原のステップの緑と山の雄大さにただただ息をのむばかり。緑がまだ残る時期にこれてよかった。
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山裾に広がる村
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牧畜が盛んなのか、家畜を多く見た。
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ウシュグリまでの道はオフロードのこのような道を進む。
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貸切なので途中途中の景色の良いところで停まって撮影できたのはよかった。これもロシア語がペラペラのフランス人夫婦のおかげ。
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ウシュグリに行く途中の川沿いにある塔・愛の塔。傍らでピクニックをしていた団体がいた。
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教会のマークがあるが、山の頂上に確かに教会があった(電線左側から1本目と2本目の間)。ほんとグルジアの教会はタフな場所にばかりある。
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ウシュグリまではまだまだ。車酔いしそうな人はちょっときついかも。
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川の水は薄い緑。
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新たな山が背後に見えてきた。
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夏草や兵達が夢のあと・・とでも詠みたくなる景色。
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ウシュグリ村の手前。左側から中心に伸びる道をランクルが行く。落ちたらひとたまりもないな・・・。
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ホント山道。
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山の紅葉は1段階色が進んだ感じだ。
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左側の山の上にも教会があって、あんなところまで巡教に行くんだな、と感心してしまう。
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そしてとうとう見えてきた、ウシュグリ村。結局10時にメスティアを出て12時半にウシュグリに到着した。
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山肌は木がない分、山の形があらわになっているが、まるでベルベットで覆われているかのような質感。
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ウシュグリ村についてフランス人夫婦は1泊するということで運転手に宿を探してもらっていた。結構ウシュグリにも民泊をしているところがあって、私も時間があったら泊まりたかったぐらい。何もないけれど、何も考えずにこの景色だけを堪能するには最高の場所なんだと思う。

私は日帰りで時間がなかったので、フランス人夫婦と別れ、散策へ。
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向こう側からウシュグリの地元の子供とお母さんが歩いてきた。田舎の飾らない子供たちはかわいらしい。
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メスティアでもあった復讐の塔はウシュグリのハイライト。
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メスティアはもうちょっと街という感じだったが、こちらは山がメインなので、塔がより目立つ。
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ウシュグリではまず村の一番奥に教会があるということでそれを目指すことにした。丘を上るとこれが教会?しかも鍵かかって入れないし・・・。あーあ、と戻って下まで降りたら車で一緒にきたフランス人夫婦と再会。教会が閉まっている、と言ったら、え、そんなことはないはず、と再び夫婦と3人でチャレンジ。これは教会じゃない、とさ。一人だったらここで引き返すところだった。危ない危ない。
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この丘の上から振り返って村を見ると・・・・絶景。
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村の奥にはグルジア最高峰・5000m級のシュハラ山が見えるはず・・・がいいところで雲がかかっていた。残念!それでもこの景色。素晴らしい。
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本来の目的の教会は先ほどの建物じゃなくて、こちらの建物だった。世界遺産にもなっているラマリア教会(Lamaria church)。3人で塀の近くまで行ったら入口があった(思いっきり犬に吠えられたが。)。スヴァネティ地方のグルジア正教文化の最盛期はグルジアの最盛期であり、当時王であったタマル女王がこのラマリア教会の下に安置されていると言われている。タマル女王はスヴァネティ地方では女神のように国民に慕われていたようで、このラマリア教会もスヴァン人にとっては特別な場所ということらしい。
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偉大な山を背にした教会の神父様の家。教会はウシュグリ村によくある平たい石を積み重ねて建てられている。
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教会の鐘。
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こちらが教会。三角屋根の真ん中に十字架のモチーフがあり、かわいらしい。神父様が中からちょうど出てきた。伺ってみると見学しても良いとのこと。女性はスカーフは必須で下は巻きスカートを貸してくれ、それを着用して入場する。
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教会の聖堂。入口は左の小さな扉。
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入ってすぐの部屋は聖堂横の小さな祭壇だった。内部はかなり古い様子。
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本堂はこの扉の先。扉の上にも壁画が残っているがこの教会は14世紀のフレスコ画が必見。
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聖堂内は壁いっぱいのフレスコ。
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ドーム部分のフレスコ画きれいに残っている。
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振り返ると光窓と窓の周りもすべてフレスコ画。よく残っていたなぁ、と思うばかり。
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天井のフレスコ画。右が前方のドーム部分で左が出入り口方向。少し汚れは目立つが、修復作業を加えていないと思うので、それを差し引くとかなりフレスコ画が残っていると思う。
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外の出口の壁もこう見ると何もなさそうだが、
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正面から見ると少しばかり天使の絵が残っている。
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教会の外にはお墓もある。ここのお墓もアゼルバイジャンで見たように墓石に死んだ人の顔が掘られたものだった。
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加えて特徴的だったのは、墓の前にテーブルが置かれていること。フランス人夫妻の奥さんの方が「あれはここにお参りに来た時に一緒にまたご飯を食べたいねという意味ね」と言っていて、なるほどな、と思った。
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行ってよかったラマリア教会。フランス人夫婦がいなかったら何も知らずに帰っていたかと思うと!つくづく人との出会いは素晴らしいな。
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さて、丘を下り、ウシュグリの村の方へ戻ることにする。
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山の景色も見納め。
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平たい石が壁から屋根に至るまで積み重ねられているのがウシュグリ村の建物の特徴。厳しい気候のためか、周りに木が全くないので建物は木を使わず、石を積み重ねて家を作ったのだろうか。
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10月は収穫の時期。干し草がソ連製の車の上にてんこ盛り。
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村の中は舗装された道路もなく、雨が降るとぬかるむ土地だが、のどかでゆっくりとした時間が流れていた。
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美術館はあったが閉館中だった。
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時代は前進し、新しいものが入ってくる時代にウシュグリは古い昔の物が残され、時間が止まっているような感じがした。古いものは残しておくべきかもしれないが、住んでいる人にとっては不便であることも多いだろうし、時代に取り残されている感もあるだろう。物見遊山の我々は一時的な滞在であるので、この建物を見て「素敵だ」と思うのは自由であるし、戻るとまた今ある生活があるが、どういう想いでこの村の人は住んでいるのかと思った。想いをめぐらすにはどんよりとした曇り空くらいがちょうどよかった気がする。
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氷河から流れ出る水が川になって村の中心を流れている。
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村の南の方に向かってみる。
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もっと人が多いかなと思ったら、全然いない。
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ウシュグリの南側からさらに南の村もある。
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ところで、このコーカサス旅行のバイブル・旅行人の表紙はこれはウシュグリ村なのである。せっかくウシュグリに来たのだから、このポイントを探したいと見つけ出したのが村の南側だった。
旅行人163号特集コーカサス〜アゼルバイジャン+アルメニア+グルジア

しかし行ってみて分かったが、この写真ポイントまでにたどり着くのが大変。まず左側は公道から崖のようになっていて歩いては近づけず、右からアプローチするのだが、湿地帯でずぼずぼ埋まるのだ。やっとのことで川に近づくことができた。普通の人、こんなところまで来ないw とてもレアな角度からの撮影ポイントだということは分かった。
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なかなか表紙と同じようなポイントが無い。川の曲がりまで求めててくると手前がかなり盛り上がるし。
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表紙の撮影の私の限界点はこのあたり。
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年老いたお婆ちゃんが家に帰るところなのかな。ソ連時代の車とお年寄りと復讐の塔。あと30年後、この景色は残っているだろうか?

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12時半についてランチなしでウシュグリ村を歩いた。本当は何か食べてゆっくりもしたかったが、運転手が3時には戻りたい、と言っていたので昼を食べる時間がなかった。写真撮影ポイントを探したりしなかったら食べる時間があったかもしれないが、これはこれで満足。ちょうど村の中心まで戻って2:50pmで、運転手がいないかなーと見渡したら、車で登場のナイスタイミング。車には2人のイスラエル人カップルが乗っていた。往路で乗ってきたフランス人夫婦は泊まるので帰り空席ができたから、メスティアに戻るまでに新しい客を乗せて運転手は一儲けしたいのだろう。ところで会う人会う人またイスラエル人だった!10月前半はイスラエル人の旅行シーズンらしい。彼らは話を聞くと4日間メスティアから歩いてウシュグリに来たのだそうだ。トレッキングする余裕があるのは羨ましいが、4日間もキャンプしながら私は歩きたくないわ・・・。

あとイスラエル人と旅行の話をするとき、彼らはアラブ諸国に行くことができないのをつい忘れてしまっていた。大体旅行者とあうと、今までどこ行ったことがある?という話をきっかけにするのだが、私が「ドバイはまぁ綺麗だね。イランも良かったよ。シリアやイエメンは今いけなくて残念」という話をしてしまうと「僕たちは行けないんだよね」と話が終了してしまう何とも言えない気まずさも経験した。国の問題とは難しい。

帰りも来た時のようにオフロードをひた進むランクル。
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帰り道の動画。酔うかも?

メスティアに近づくと道を作る工事個所があったりして、もしかしたらウシュグリまでの道もそのうち舗装道路になって誰でも簡単に行けるようになるのかもしれないな。
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再びメスティアの街に戻ってきた。2:50pmにウシュグリを出て4:30pmにメスティア到着。1時間40分で運転できたなら早い早い!ランクルのおじちゃん頑張った!
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