アメリカ転職(4)退職にまつわる話

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新卒から1社しか働いたことの無い私にとっては疑問だらけの退職手続き。

  • 会社って退職したいときにどうするの?
  • 誰に最初に言えばいいの?
  • どのタイミングで?

会社を辞めるプロセスについては疑問だらけだった。幸い、既に同じ会社を辞めた人で交流のあった人が数人いて、色々アドバイスをもらえたのは助かった。

以下、転職先:転職後に働く会社、現職:転職前に働いていた会社、で表現する。

退職を告げるタイミング・伝える相手

まずは転職先のオファーが確実になる=オファーレターをもらう、ことである。転職先の社長が出張中のため、正式なレターが出るのに数日かかるとのことで、現職に辞意を伝えるのは書面でのオファーレターが出るまで待っておこうとも思ったのだが、オファーを貰ったのが4月半ばで5月末で最終出社としたい、加えてGWも2週間取る予定であったので、日本にしては短めのnoticeであったのと、転職先からは「現在の職場にはいつ辞めるというのですか」と結構なプレッシャーがあったので、オファーを貰って割りとすぐに辞めることを言わなければならなかった。

オファーをエージェントから連絡貰ってすぐに、転職先のアメリカビザプロセスの指示もきて、これはもう転職がダメになることはないと見込んで、オファーを口頭で貰った翌々日に現職への退職通知をすることにした。

辞意を伝える決心をしたならば、次は実行。

私の場合は、課長がポジション的に不在時期、且つ、課長代行にあたる人も出張中でおらず、その部門を取り仕切る責任者に直接辞めることをいうことにした。ただ、忙しい人なので呼び出すタイミングがなかなかつかめなかった。日中言うならば、そもそも偉い人なので本来ならば秘書さんに予定を調整してもらわなければならないし、会議室も空いていない。私がアポ無しで机に行って呼び出すのもなんか変。ということで1日もやもやした気持ちで仕事をしていた。

最終的にとった方法は、残業時間になって、責任者が残っているのを見計らって、空いている会議室に私が入って、その中からメールで責任者にその会議室に来てもらうようにメールを書いた。周りにバレないように辞めるのを伝えるのはなかなか大変だった。

会議室に責任者を呼び出したので、「で、なに?」ともちろん質問された。なので単刀直入に「申し訳ありませんが退職をしたいと考えております」と伝えた。責任者は「え!?」と座っていた椅子からたちあがり、せわしなくテーブルを挟んだ私の前を右左にうろうろ行ったり来たりし、「それってどういうこと」とコメントした。私がそんなことを考えているなんて、全く思っていなかった、組織運営的にはやめる可能性があるってことは、全く考えていなかった、と吐露していた。

「何故辞めるの?」と理由を聞かれた。もちろん言わない権利は私にはあると言ったが、今回辞めるきっかけとなった理由を伝えた。「辞めることを考え直す、という選択肢はないのか」と聞かれたが、「もう次の会社を決めてしまいましたので」というと、「つまり、それはdoneってことで、変えられないことなのか」と、言葉が無くなった。

「でも、次、チャレンジすることをみつけたってことなんだよね?」という質問に対して、はい、と答えると「それは◯◯さん(私)の新しいチャレンジを応援したいし、いいスタートを切れるようにしてあげたい」といってくれたのは、やはり、現職の会社は紳士な対応をする人が多いと単純に思った。いい会社だったけれど、色々な経緯で辞めなければならなくなったことに罪悪感も感じたが、しかし、自分の行く道は自分で切り開かなければ、とここは前を進むことだけ考えることにした。ちなみに「海外に行くって、なに、面接受けに行ってたの?」とも聞かれたけど、今はSkypeなんですよ、と言うと目が点になっていた。

次がもう決まってるから、という切り出し方はどんな引き止めもできない強力なカードなのかもしれない。小さい会社なら引き止めで給料増額とかするのかもしれないが、給与体系が決まってる日系大企業にはそんなオプションはない。もし、現状がただ嫌で、次が決まってないけど辞めたい、だけだと、課を変えさせるからとか、考え直したら、とか、説得されるな、と思った。ただ、次の働き先が決まってて、というカードだと、それはもう言っても無駄だと思ったようだった。

退職といえば、思い浮かぶのは退職届を封書にしたため、すーっと出す、という場面だが、実際あれはやらなかった。伝えるのは口頭で十分だと思う。ただ、現職は会社の手続き的に、退職日を記し、上長の承認をもらう退職届、という決まったフォーマットの用紙を上長経由で人事に提出してもらわなければ退職の処理は進まないらしい。私は部署の責任者とのミーティングの前に退職日も最終出社日も決めていたので、自分の希望した日付を記したこの紙をミーティング後に提出した。

退職日の決定

ジョブオファーが出たのが4月の半ば。転職先での勤務開始は本当のところは6月半ばからを希望していた。間にGWがあったのと有給も30日ほどあまっていたので、少し骨を休めたかったのだが、現実的には4月半ばのオファーで2ヵ月後の6月半ばからの勤務では遅いといわれてしまい、6/1から転職先では勤務をするということになった。暦的には1ヶ月半の準備期間だが、間にはGW休みを2週間取る予定であり、実質1ヶ月の時間で退職手続き、東京の退去、アメリカのビザ手続き含めた渡米準備をしなければいけなかった。

そして退職日である。腹黒い考えかもしれないが、6月は現職のボーナス月でボーナスはもらいたかった。そしてボーナス支給日は6/10である。ボーナスというのは6月にもらっても、その対価は10-3月の労働であると思うが、現職の就業規則を確認すると「ボーナス受給は支給日に在籍をしていること」とはっきり書いていた。同時期に遂行されていた早期退職者に対しては退職日がボーナス日前でも、ボーナス日割支給と聞いていたが、早期退職対象ではない一般社員が辞める条件においては、ボーナス=支給日に在籍していることがMUSTだった。

転職先には6/1から働くと約束させられてしまったし、ボーナスは6/10だし、困ったな・・・。結局私は現職は6/15付退職、最終出社は5/29というようにした。6/1~6/15までは有給を当てて現職の籍は維持し、ボーナスももらうという作戦だった。最終出社以降に有給を使うのは会社によってはNGかもしれないが、退職日に関しては現職の上長に出す退職届に自分の希望する日付を入れ、それはそのまま文句を言われることも無く、通って退職となった。

勤務期間が現職と転職先で重なる、というのは日本の中での転職ではできないと思う。年金、税金、社会保険の類が転職時に切り替えられると思うので、不可能なのではないかと思う。ただ、日本→海外に転職する分には日本では扱いは無職になるようなものだし、海外では海外で新規で働き始めた扱いと同じなので、オーバーラップは問題ないと判断した。

退職手続き

退職日を付した退職届を上長から人事経由で提出したのは4/17。その後翌週には人事が受理したという連絡をもらい、退職手続きが始まる、というメール通知を頂いた。退職を認めない部署によっては、上長から人事に渡すこの退職届を出してくれない、という意地悪もあるようだが、私の上長はきちんと出してくれたので、退職の手続きは書類的にはすんなり進んでいた。

しかし、退職前に送られてくる書類一式の封筒がなかなか送られて来なかった。現職の会社はこのような人事系の書類を処理する部署が外部委託となってしまい、本社外の東京の事務所と中国でやっているとのことだった。結局退職パッケージを受け取ったのは5/19。GWを挟んでいたのと中国の休日を挟んでいる、という事情はあったにしても、退職届を出してから1ヶ月もしないと退職パッケージの書類が届かないというのも驚いた。後日本に10日しか居ない、という段階でやっと受け取り、沢山の書類に記入し提出した。主に退職金に関する書類と退職後の住所を書く事が多かった気がする。日本の連絡先、というのも書かなければならず、諸事情にて兄弟と連絡を取ってないし、両親も死んで実家も取り壊したので無いし、親戚もそこまで頼める義理はない、という私にとってはこの手の連絡先は本当に困った。結局東京にいる信頼の置ける友達に頼んで、連絡先とさせてもらった。

また、アメリカに転居した際の住所、これは日本に居る時点で家なんて決められないので、書かなければならないときは転職先の会社の住所と電話番号を使わせてもらっていた。しかし私が記入した退職書類を受け取った現職の人事から

「退職所得の申告書」の現住所欄は、アメリカのご自宅住所のご記入が必要となります。(アメリカの会社住所は不可です)。アメリカの自宅住所が無ければ退職金は支払えません。

と指摘が入った。アメリカの住所が決まらないと退職金は支払えないなんて!日本に居るときにアメリカに住む家が決まるなんてあり得ないでしょう、普通!税法上の理由らしいが、こういう点に置いても、現実は日本に居る間に転居先の海外の住所なんて決められないのに、それを知らせるように言ってくる手続きの矛盾からしても、まだまだ日本→海外の転職はマイナーだと思い知らされた。結局アメリカに飛んでから3日後にアパートが決まったので、決まった住所を現職の人事にメール連絡する、という方法で退職金がもらえない、という状況は避けられた。

書類的な手続きは粛々と進めるまでだが、私の退職に関する情報はなかなかオープンにならず、4月中は課だけの秘密、という扱いだった。そのため、もう1ヶ月半後には居なくなるのに、赴任する人の仕事の代用が私になったりと、訳の分からない状況になっていた。私はもう居なくなってしまうので、早くオープンにして欲しい、と上長に伝えていたが、他の人の辞める、加入するという情報が整理できてないから私の件も言えない、というよくわからない理由を言われて、ずっと課だけの秘密、という事になっていた。結局課を越えて退職がオープンになったのはGW明けだった。そう、自分が対象の送別会の2日前に情報がオープンになった、という滑稽な状態だった。そもそもその送別会も、私の予定的には一番宴会を入れて欲しくないアメリカ大使館の面接の前日で、偉い人の予定がそこしか空いていなかったから、という理由で最終出社日の2週間ぐらい前の、まだあと何日も出社する日に勝手に決められてしまった。ま、会社の宴会なんてね、ということで割り切ってこなす事にした。

退職金と海外移住時の退職金にかかる税率

私の場合は退職日6/15、渡米が5/31の予定で進めていた。しかし今回わかった事は、退職日に日本に居住しているか非居住者で大きく退職金にかかる税率がことなるということだった。これは全く持って知らなかった。退職金をもらう際、私の場合は退職日は6/15で、住民票を抜く際、日本出国は5/31と届け出たので、退職日の6/15時点では非居住者の扱いになる。このため退職金控除が無効となり、日本に居住していた期間分の退職金に強制20.42%の税金がかかり、強制的に源泉徴収されるのだ。通常、10年も勤めていると、退職金の控除額がかなり多いので、実際の支給額を控除額が越えている状態で退職金には所得税はかからないので、実際私も最初は退職金に税金がかからない退職金額の案内をもらっていたが、人事からあなたは非居住者の扱いになるということで、所得税が退職金にかかります、ということで、退職金のほぼほぼ全額に20.42%の税金を引かれた分しか振り込まれなかった。これは本当に世知辛い。そもそもは海外に居住している人に対しての強制徴収だが、私の方に、退職金の対象勤務は12年と2ヶ月半なのに、最後の15日間海外にいただけで、税金で20%ももっていかれるのかよ、とこれには憤慨した。

なので、もし退職後にすぐ海外転職するにしても、面倒な事を避けるには、退職日の翌日以降に海外脱出、というのが退職金の強制20.42%所得税徴収がないので、その方が安全である。

しかし、私の場合は税金をとりっぱぐられて(これが結構な金額で無視できない)終わりなのか?と調べたところ、非居住者による「退職所得の選択課税」制度というのがあるらしい。これは例えば、長い期間国内勤務をしていた人が海外赴任先で退職するような場合、居住者として退職金を受ける場合に比して、20.42%の税金を取られているので、その支払い時の税負担が重くなるのを調整する制度で、非居住者と居住者の間のこのような税負担の違いを調整するために居住者と同じような税負担を選択できるという制度で、確定申告で申告すれば税金は戻ってくるようだ。私の場合もこれに当てはまるとみている。ただ、自分で申告してやらないと強制徴収されたままで、本当にずるい制度だと思った。居住者の退職所得に対する所得税の課税方法としては以下のような優遇がされている。

①勤続年数に応じた退職所得控除を控除する
②退職所得控除後の退職金の2分の1が課税対象となる
③給与所得など他の所得と分離して課税される

非居住者は控除がまるで無く、もらった分の日本居住分の率をかけられ、その全対象に税率20%なので取られ損なのである。来年どうやってこの取られた所得税を取り戻すか、またいつかこの場でご報告したいと思う。

ちなみに退職金はアメリカの住所を伝えるデッドラインが6/9でそれまでに住所の連絡がないと退職金は6/15に支払う事が出来ないと言われていた。なんとかデッドラインまでに家も住所も決まって連絡が出来たので、退職日6/15に退職金は振り込まれた。現職は退職金が2段建てになっており、純粋な退職金と基金、というのに分かれており、前者の退職金は退職日に振り込まれたという事になる。基金の方は会社的には一時金を一挙にもらうのではなくて、年金として配布するのを推奨していたが、会社なんていつつぶれるかわからないし、今後日本に戻ってくるかもわからなかったので、私は一時金でもらう選択をした。そちらの振込は少し時間がかかり、退職日よりも半月遅れの7/2に振り込まれた。

住民税

会社を辞めてすぐ日本の次の会社に転職するのであれば、住民税も転職先の会社から給与天引きしてくれるので何も考えなくていいが、海外に転職するのは日本的には日本で無職になるという扱いと同じで、当年の住民税は翌年の6月以降に振り込み用紙が送られて来て、自分で払いに行かなければならない。日本に住所が無いのだし、住所を借りている知人に払いに行ってもらう訳にも行かないし困っていたら、現職の会社が海外に居住する際は最後の給与控除で一括引き落としをして、代理で払います、という制度があると言われた。住民税を払うためだけに日本に帰って来なければいけないのは避けたかったので、これは願っても無いオファーだった。6月の退職日の月の月末の給与で半月分の給与(有給で半月は給与がでる)に6月は日本に居ないのに最後の社会保険やらの控除と合わせて、住民税ン十万が一挙に引き落とされていた。何せ1年分の住民税なので、支払われた半月ほどの給与を越えてマイナス支給となっていた。マイナス分は給与口座以外の口座を知らせるように、と退職パッケージの書類で言われていて、バックアップ口座からマイナス分を引き落とす、という事になっていた。

結局しばらく住民税のマイナス分の引き落としはされてなかったのだが、6/15の退職日に対して、実際マイナス分の引き落としは7/27になされていた。海外転職するにも最低住民税を一括徴収される原資がないと大変、ということが実際転職してわかった事だった。

残りの有給

GWを2週間とし、渡米前7日ぐらいは有給をあて、渡米後から退職日までも有給を埋めたが、それでも有給はあまった。現職は退職時に限り、有給の買い取り制度があったので、最後余った有給は買い取ってもらった。買い取り分の有給の振込は7月分の給与として振り込まれた。最後結局半月分ぐらいの給与ぐらいはもらえたので、渡米してから物入りの時に非常に助かった。

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